むちうち損傷・・・交通事故における頚椎の損傷には頚椎の急激な過度伸展、過度屈曲による障害であり、頚椎のほか、筋、靭帯、神経、血管などさまざまな損傷が考えられる。臨床については1，頚椎捻挫型、2，頚部交感神経症候群、3，神経根型、4，脊髄型に分類されることが多い。
1，頚椎捻挫型
むちうち損傷の軽度なもので約８０％を占める。胸鎖乳突筋・全斜角筋・僧帽筋・菱形筋・大胸筋などの損傷や椎間関節の捻挫による疼痛・圧痛・運動時痛がみられ、寝違えの症状に似ている、知覚異常や頭重感、頭痛、項部痛、上肢疲労脱力感などの不定愁訴を主体とし、２次的に発生した前斜角筋症候群の症状として前腕と手のC7,C8の領域に知覚異常がみられることがある、約３週間で軽快するが数カ月愁訴の持続がある場合もあります。
2，頚部交感神経症候群（バレ・リーウーBarre-Lieou型）
頚椎損傷に際し、頚部交感神経および椎骨動脈が障害されたため起こる、他覚所見乏しく後頭部・項部痛・めまい・耳鳴り・視力障害・顔面・上肢・咽頭部に知覚異常・夜間上肢のしびれなどの不定愁訴を主体とする。
3，神経根型
椎間孔内外における圧迫による、頭部から上肢までの神経症状を呈し、せき、くしゃみ、頚椎の過伸展・側屈回旋により症状増悪する。他覚的には分節性知覚異常、深部反射の減弱、筋力低下のほかスパーリングテスト（Spurling）、ジャクソンテスト（Jackson）などが陽性にです。
4，脊椎型
頚椎の脱臼骨折をした場合や、頚椎症・後縦靭帯骨化症（OPLL）を伴う場合には、脊髄症状を呈することがある。症状は下肢よりも上肢が著名で、上位頚椎が障害された場合には横隔神経が損傷され呼吸麻痺により死の転帰をとることもある。

うちでは、基本理学療法とリハビリになるので１番が多数です。
頚椎牽引の機械も持っておりますので病院と同じく何キロで引っ張るのかという指示も病院の方からいただく場合もございます。

頚部からの疾患により頚部の疼痛や頚椎の運動制限をもたらすのの、あるいはさらに上腕や背部にいたる疼痛・知覚異常の原因には頚部捻挫以外のものも考えられる。疾患の一例ですが、斜頚・頚椎椎間板ヘルニア・頚椎症・後縦靭帯骨化症（OPLL）・胸郭出口症候群：斜角筋症候群・頚肋症候群（先天性奇形）・肋鎖症候群・過外転症候群などの総称で腕神経叢および鎖骨下動脈の圧迫により上肢に痺れ感・冷感をもたらすもの。肩凝りや上肢への放散痛もあることから、頚椎症とのの鑑別や斜角筋症候群は外傷性となり発症する場合があるので捻挫との鑑別が必要になり病院で鑑別診断してもらいます。アドソン（Adson）テスト・アレン（Allen）テスト・気を付けテスト・ライト（Wright）テストなどが陽性になります。このほか、頚椎の炎症性病変や腫瘍などがあります。

胸背部の軟部組織損傷では、いわゆる挫傷というものが起こりやすいです。交通事故では外力の強さから部位に応じた軟部組織損傷が起こりやすく、重度なものは胸椎脱臼骨折による胸髄損傷や胸郭の損傷により胸部内臓損傷も起こりえる。
肩甲骨骨折

腰部の軟部組織損傷では主に関節性・靭帯性・筋肉性の損傷があり、関節性では椎間関節・椎体間関節、靭帯性では椎間靭帯（棘上・黄色・棘間）、仙腸靭帯。筋肉性（筋、筋膜性）に大別されます。元々、変形性股関節だったなど

元々、内側縦アーチや横アーチなどの偏平足だったものの交通事故でさらに悪化 、衝撃による指足などの打撲や捻挫など

膝・お皿（パテラ）・鵞足などや半月板・元々変形性膝関節だったなどが衝撃で受けた痛みがある

鎖骨骨折、肩甲骨骨折（肩甲骨骨体部骨折、肩甲骨上・下角骨折）、上腕骨骨折、肩関節脱臼、手首の骨折、肘の骨折など